「税理士って本当に必要なの?」と思っている人が近頃増えてきています。そんななかで、税理士・経営者である私がこちらについて思うことを語っていこうと思います。
税理士がいらないといわれる理由
売り上げ規模がまだ小さい
税理士をつけるほどではないということなんでしょうね。
コストがかかる
売り上げ規模が小さいのにお金をかけてまで税理士はいらないと。それはそうですよね。そう思っても仕方がないと思います。
会計ソフトの充実により確定申告が簡単に
今、会計ソフトが結構充実しています。半分自動でやってくれたりするので、お金を払って税理士に頼むより自分でちょちょっとやっちゃったほうがお金かからなくていいじゃないと思ってやる方もいますね。
インターネットの普及により、税理士しか知らない節税方法はない
ネットでググると大体出てきます。「所得税 必要経費」とか、「これは経費になるのか?」などと検索すると大体出てきます。なんなら、「これって経費になりますか?」、「これって売上ですか?」なんて税務署に聞けば答えてくれます。
このようなことから、税理士にお金を払ってまでやってもらう必要があるのかという考えを持たれているわけですね。
私自身も、そういう理由であったので必要ではないのかなと考えてしまいます。
そもそも税理士の仕事とは何なのでしょうか?
税理士の仕事
実は、国で定められている税理士の独占業務は3つしかありません。
・税務代理
・税務書類の作成
・税務相談
この3つです。
これは何かというと、本当に税金のことだけなんです。
世の中の税理士というのはスタンダードでこの3つについてはプロフェッショナルです。
そのほかの仕事としては、会計業務、いわゆる記帳代行というやつですね。会計ソフトに入力をしたりする業務です。それをやっているところが多いです。
でも、実はそれは税理士以外でもできる仕事です。
ほかにも、コンサルティングや金融支援といって、融資などの業務があります。だんだん会社が大きくなってくると、資金繰りなどを気にしながら融資の計画を立てて、それを銀行に持っていくと。銀行もやっぱりしっかりした事業計画であったほうがいいし、毎月報告をしてくれるようないい税理士がついていると信頼があるからそこに貸しやすくなります。そういった融資のサポート業務などをやっていたりします。
しかし、コンサル、融資、記帳代行というのは別に税理でなくてもできる業務です。ですから、本当に税理士の仕事で税務相談などだけであれば必要ないことも多いんです。自分でできてしまったりとか、税務署に聞けばできるという場合も多いのではないかなと思います。
では、税理士をつけるメリットとは何でしょうか?
税理士をつけるメリット
1つは、本業に専念できるということです。一般的なことでいうと節税のためであるとか、税務調査のときに安心感があります。ただ、節税といってもそんなに節税策はたくさんあるわけではありません。「なんでも経費になります!」とか、「どんどんお金を使って経費で税金安くなります!」といったとしても、手元からお金が減っていって、結局、さらに借金をしてしまうパターンもあるので、あまり節税って会社や経営にとって有効ではないものが多かったりするんです。
当然、無駄な税金を払う必要はないのですが、行き過ぎた節税をしてしまってもだめ、脱税も絶対NGです。ほとんどの節税は「お金を使う」ことになってしまうので、節税をやりすぎると逆に会社の経営を圧迫してしまうことになりかねません。
ほかには、経営状態の向上、経営の効率化などが見込めます。経営コンサルとしてや、信用度が上がるといった部分もメリットにはなります。
ですから、皆さんがどこに目を付けるか、何のメリットを受けたいかによります。
特にこんな人は税理士が必要!
日々の事業の状況を確認したいとか、法人化したいとか、正しい確定申告に重点を置きたいとか、融資コンサルや経営相談を受けたいという人は必要だと思います。
また、消費税が今難しくなっていますので、年間の売上が1,000万円を超えていたら、消費税のこともありますので税理士を付けたほうがいいかなと思います。
融資のコンサルや経営の相談を受けたいという人は税理士をつけたほうがいいにはいいのですが、誰でもできるわけではありません。
先ほどもお話しましたが、税理士にとって融資やコンサルというのは別に税理士の仕事ではありませんので、税理士でなくてもいいわけです。しかし、どうせ税理士を入れるのであれば税理士にやってもらったほうがいいです。ということは、やっぱり、そういうことができる税理士を選んだほうがいいですよね。
どういうことかというと、普通の税理士だけの仕事をしている人と、融資コンサルだけの人と、経営相談の人を3人入れるとお金がそれぞれかかります。例えば、この3人にそれぞれの料金として、3万、4万、3万の合わせて月10万を支払うとします。ですが、これをセットにすると7~8万になるわけです。
なんでもそうですよね。
マクドナルドだってセットにしたら安いですよね?ジュースだけで200円、ポテトだけで200円、照り焼きマックバーガーを買ったら300円、合わせて700円になりますが、ランチセットなら500円になるように、一緒に買うから安いわけです。
どうせ税理士も頼むであれば、サポートがうまくて実績があり、そこに力を入れている人であれば、税理士とコンサルをセットで入れてしまったほうが絶対にいいです。
税理士・コンサルの立場からしても、ほかの人から引き継ぎを受けて、またそれをまとめてコンサルをするって結構大変なんです。二度手間になってしまうんですね。頼むほうからしても、こっちに説明して、あっちに説明してということをやらなくてはいけないので時間がかかってしまいます。
ですから、私は1個にまとめたほうがいいと思っています。
では、税理士を選ぶポイントとは何でしょうか?
税理士を選ぶポイント
斜め上からの目線で事業を考えてくれる
この「斜め上」ということが大事で、よく、「同じ目線から考えます」と言うんですが、当然、同じ目線にも立ったほうがいいですが、全体をもっと見たほうがいいですよね。
同じ目線で「ゴールどっちだろう?」って探している人と、ちょっと空の上、斜め上から見て、「あそこにゴールがあるよ」、「あっちのほうがゴールですよ」って言いながら一緒に考えてくれる人、どっちがいいと思います?
ちょっと上から見てくれる人のほうがいいですよね、ゴールが見えるんですから。
ゴールが絶対見えるわけではありませんが、ゴールの方向を示してくれるほうがいいに決まっています。
当然、親身になるとならないとは全然別の話です。目線として、ちょっと俯瞰して遠くが見える人に事業を考えてもらったほうがいいです。「同じ目線で!」と言って何も解決しないのでは意味がありません。ですから、斜め上の目線で事業を考えてくれるような税理士がとても大事です。
税務申告以外の相談ができる
ほかの業務ができる人をセットで頼んだほうが絶対にいいので、そういう方を選ぶといいです。
自分の業界に詳しい
「業界に詳しい人」というのは、どのサポートを頼むのかにもよりますが、「今こういうことがありますよ」とか、その業界の前提を知りながら斜め上から見てくれる人です。話の前提として一から説明しないといけないし、何度説明してもよく分からない人では困りますので、少し前提知識が入っている人のほうがいいですね。
日々の最新の情報を仕入れている
経営はリアルタイムで進んでいって、1年、2年、3年ぐらいしたら全く変わってきます。今まで成り立っていたことが成り立たなくなってしまったりするので、やはり、今の情報を常に仕入れて新しいマーケティングを知っていることが大事です。
例えば、
「今はYouTubeが大変なので、Instagramで集客をしたほうがいいですよ」
とか、
「ほかの美容師さんはみんなInstagramで集客していますよ」
など、ほかの事例を常にたくさん持っていて、それをキュレーションして、「あなたの会社だったらこういうのが適用できるんじゃないですか?」とアドバイスできる力を持っていることが必要です。
補助金についてもそうです。
「何月までだったら補助金・助成金がありますから、こういうのを使ってみたらどうですか?」
など、日々の最新情報をあなたの会社に合わせて伝えてくれるような税理士がいい税理士だと思います。私だったらそういう人に頼みたいですね。
うちはスタッフが申告とかまでできますけども、やっぱり、経営の相談をしたいわけですよ。だから、私自身もコンサルをつけたりしているわけです。そうすると、ちょっと斜め上からの目線で、「それって全然なってないです」みたいなことを言われて、「そうか」と思いながら、また方針を変えて、どんどん事業を広げていけるわけでなんです。そういったことに投資をすることが大事ですよね。
ビジネスとは投資をしてリターンを得るということです。当然、売上ではないので、その投資が必ずいくらになって返ってくるというわけではありませんが、「これでどれだけ売上があがるんだろう?」、「どのくらい利益に貢献するんだろう?」というのを考えながらやるのが経営者です。それを教えるのが税理士だと思っています。そこをしっかりと見てくれるような税理士を頼んだらいいのではないかなと思います。
まとめ
個人事業主、フリーランスの場合、会計ソフト、インターネットの普及で、自分自身で会計処理・税務申告もできます。ですから、税理士がいなくてもなんとかなるし、別にそこまで無理して税理士をつけなければいけないとは思いません。
しかし、本業への時間の確保ができますし、税務書類へのストレスの軽減もできます。一番大きいのは、経営を大きくしていくため、もっと利益を出していくために、信頼して相談できる相手というのが必要な場合は、やはり、税理士をつけたほうがいいです。
それは、自分に合う税理士、自分が求めているものを持っている税理士を雇わないと、思っている結果に結びつきませんので、そこは慎重に考えて、しっかりと面談をして、「この人だったら任せられるな」と思うような人に頼むのがいいと思います。私だったらそういう人に頼みますね。

私たちは、単に税金の計算をするだけの箱入り税理士事務所ではありません。
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