経営おせっかい情報

あなたのお店大丈夫?飲食店の資金繰りの罠!

はい坂田です!

本日は飲食店の資金繰りについてお話しいたします。
起業するという時には、飲食店で起業するという人も
多いと思います。

ただし、飲食店というのは、よく街中であの店は新しくできたな
あそこの新しいお店、美味しそうだけど並んでるから
もう少し経ってから行こうかなーなんて思ってるうちに
1・2年しばらくして行こうとするとお店がない!なんてこと
よくありますよね。それだけ飲食店というのは潰れやすいんですね。
その理由の一つとしては、飲食店のお金の入り方があるんじゃないかと思っています。
今日は飲食店がどんな時に手遅れになるのかというところを
お話しさせていただきます。

飲食店が手遅れになりやすい理由

普通、商売はものが完成してからお金をもらいます。
例えば工事が9月末で完成しましたので、10月末までに代金を
お支払いください。といった感じで、翌月になってからお金が入って
来ることもあれば、下手したら2ヶ月3ヶ月後に入って来ます。

ですので、お金が入って来るまでは苦しいなあというのがありますが
飲食店っていうのは簡単に言うと、先にお金が入って来るんです。

例えば、お店でお酒飲みましたという場合、
代金が5,000円であれば、すぐその日に5,000円もらえますよね。
材料や人件費というのは、後で支払いますので
先に現金が入ってきて、1か月後、2か月後に支払いが発生します。

どういうことか簡単に説明するため、この表を見てください。

(パワーポイントの画像挿入)

売上が1日10万円の飲食店があったとします。

売上は10日で100万円、1か月で300万円入って来ます。

人件費が1か月で180万円、毎月末締めの20日払いで出ていきます。

その他の経費が30万円、毎月30日に出て行って、家賃が毎月30日に
20万円支払います。

原価=食材費等が売上の4割で120万円が毎月末に出ていく
というような店舗があったとします。

この人は4/1に起業したばかりで、お金0円から始めました。

最初の10日間、お客はその場でお金を払ってくれますので
どんどんお金は貯まっていきます。

1日10万円貯まるので、4/10に100万円手元に残ります。
4/20になるとさらに100万円で200万円手元に残ります。
4/30になると300万円になるんです。
ですが、家賃を前払いで払うので、5月分の家賃20万円支払いします。
それでも手元には280万円残ります。

1か月前まではお金0円だった人が、280万円も手元に入るんです。
次に、5/10になったら、さらに100万円入って380万円手に入ります。
5/20になると、また100万円入ってきますが、今度は4月分の人件費を
払わないといけませんので、180万円減って300万円が残ります。

5/30になると、また100万入ってきますが、4月分のいろんな経費を
払わないといけないので、230万円が残ります。

6/10になるとお金が入って来て330万円、6/20になるとお金が出て
行って250万円、6/30になるとまたお金が出て行って180万円です。

このまま進んでいくと、8/30に80万円になります。

7月分の経費を払い終えると、手元には80万円しか
なくなってしまいます。

この頃になると、あれ?うちのお店結構やばいのかな?

と思い始めるんですが、そのままなんとなく今どういう状況なんだろう
と考えながら1か月経つと、手元には30万円しかありません。

あれ、これ絶対ヤバいぞ!なんとかしなきゃ!となっても
もう1か月後には、お金が払えない状況になってしまうんです。
これが怖いところです。

最初にお金がたくさん先に入ってくるので、大丈夫だな、
経営がうまくいっているなと思ってしまうんですが
実はそうではありません。

勘の良い方ならお気づきかもしれませんが、
この場合、月に300万円お金が入って来ますが、月に350万円経費が
出ているので、実際の利益はマイナス50万円です。

この状況でやっていても、先にお金が入ってくるので
きちんと経営を見ていない人は、けっこうお金貯まっているな、
経営上手くいっているなと勘違いしてしまうんです。
これが飲食店の怖いところです。

やはり、起業を初めてする人が飲食店をやるので、そういうのが
わかっておらず、うまくいっているつもりになってしまうんです。

9/30に手元に30万円しかないっていう時に、仕事を辞めたとしても
人件費は180万円払わないといけないし、いろんな経費を10/31に
170万円払わなきゃいけない。つまり、350万円は借金がある状態
なんです。これが飲食店の怖さです。

では、この場合どのようにすればよかったのでしょうか。

お金が回っている間、お金が使えるうちに投資をしないといけません。
一番投資ができるところは、4/20辺りです。

130万円、4~5か月持ちますので、8/30まではその130万円分の
お金を使って新しく集客したとしてもなんとか持つことができます。

経営者は、そのお金がある間にいろんな投資をして
さらに利益を高めるということをしていかないといけません。

それが9/30になって、あれやっぱりお金がないぞ、急いでなんとか
しなきゃとなっても、お客さんはそんなにすぐには来ないです。

広告を打ったとしても、次回の掲載が来月なので間に合いません。
ですので、余裕を持って常にどんどん投資をしていくことが大事です。

飲食店で怖いのは、先にお金が入って、お金持ちになった気分で
そのままにしてしまうことです。

対処法

では、どうすればよかったのか? 対処法としては
毎月の損益をしっかりと把握することです。

4月の時点でマイナス50万です。
手元に200万、300万円あるからうまくいってるなって思うのではなく
今手元にはあるけれど、マイナス50万円なんだなということを
きちんと損益を把握しましょう。

そして、毎月の資金繰りをしっかり把握します。

今はお金を払っておらず、来月支払いになるので、今月は手元にお金が
あるんだな。来月になると、どれぐらいお金が減っていくんだな。
6か月後にこのままいくとマイナスになってしまうな、といったことを
しっかり把握します。

現状から予測を立てて、このままいくとこうなってしまうので
今のうちになんとか投資をしないといけない、なんとか集客しないと
もしくはその時点でお金がギリギリであれば、今のうちにお金を借りて
新たな投資に充てないといけないと考えることが大切です。

これは経営者の基本です。経営者は経営するのが仕事ですので
損益がしっかりしているか、きちんとお金が回っているか
どこへ投資をするかということを考えないといけません。

うちは美味しい料理を作ってるから大丈夫、接客をやってれば
うまくいくんだというのではなく、まず経営者としてしっかりと損益や
資金繰りを把握して、何に投資をするのか予測を立てて決めます。

また、スタッフの管理を改善したり、ホットペッパーの広告をかける等
そういったことをきちんと考えて投資をすることも大事です。

飲食店は建ててもすぐに潰れるところばかりですので、結構怖いです。
そのためにも、しっかり経営するということが大事です。

皆さんがもし飲食店の経営をして、きちんとした店舗運営をやりたい
場合には、しっかりと経営を考えながらやっていただければと思います。

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